本展は、このタイムカプセルのふたを開け、800年にわたり冷泉家に脈々と受け継がれてきた文化の全貌を、国宝、重文をはじめとする著名な典籍類、および、そのほとんどが初公開の雅びな絵画や調度の数々によって総合的、多面的に紹介します。
特に、柿本人麿をはじめとする和歌神(わかしん)や「御影(みえい)」と呼ばれる藤原俊成以後の歴代の画像は、今日まで冷泉家内の神事にのみ用いられた門外不出の貴重な絵画で、今回初めて一般に公開されました。
遠く平安時代に源を発し、現在に守り伝えられた冷泉家の伝統そのものが、貴重な文化遺産として今日の我々に強く訴えかけることでしょう。 |